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予備校徹底比較@〜東大に一番近い予備校は!?〜

@予備校別合格者数〜やはり駿台が強い〜



東京大 京都大 一橋大 東工大 慶應大 早稲田大
駿台 1280 1100 200 300 2429 3630
河合塾 945 771 296 242 2976 5496
代々木ゼミナール 860 496 313 266 2979 4891
東進ハイスクール 455 130 86 66 718 1390
Z会 353 239 126 70 920 1189
SEG 178 22 17 46 320 378
城南予備校 20 6 27 237 447

※2006年度合格実績。各予備校公表のもの。

※代々木ゼミナール:サテラインを含む

※東進ハイスクール:東進衛星予備校を含む

※Z会:教室のみ

※非公表、または東大合格者が非常に少ないと思われる予備校
早稲田塾、早稲田予備校、四谷学院、秀英予備校、大宮予備校など。早稲田塾は2005年度で東大合格者数は10名未満だったと記憶しています。(確か7〜8名?、違っていましたらご連絡下さい)
一般的に東大合格者数を公表していない予備校は驚くほど東大合格者数が少ないです。


さて、経営基盤などに関していろいろ言われているが東大合格者数に関してはやはり駿台が圧倒的に強いですね。ある程度以上の学力層を集めるブランド力は健在ということでしょう。(なんだか京大・一橋・東工の合格者数が適当な気がしますが)

しかしながら、「ある程度」の学力に達していない受験生やトップレベル進学校以外の受験生達が逆転合格を狙うには適当とは言い難いのではないでしょうか。
授業や教材の質は高いことは確かなのでしょうが、その手法は非常に古典的です。授業・教材が古臭いという意味ではなく、一定の学力を前提に難易度の高い授業や演習をひたすらこなすというスタイルのことです。このスタイルをさらに推し進めたのがSEGや鉄緑会ですが、トップレベルの受験生以外には逆効果です。予習・復習だけで毎日の勉強時間が奪われてしまいます。

東京など大都市圏では公立高校が廃れ、中高一貫の私立校が全盛です。これは高校2年生で教科書の全過程を修了し、3年生は受験対策の授業や演習に十分時間を割けるという大きなメリットがあります。高校3年生の一年間を全て受験対策に費やせるわけですから、開成高校の生徒が東大に大量合格するのは当然です。


A傍流こそが主流に!?〜「逆転合格」が大学受験の主流となる〜


駿台やSEGなども早期に基礎学力を完成させることを前提としているわけです。これは受験の「王道」であり、合格を確実なものにする最もオーソドックスなスタイルです。しかし、この流れに乗れない受験生の方がどう考えても多いのではないでしょうか。


こういった受験生は開成高校の生徒の真似をしてもむしろ時間の無駄です。なぜならこれらの予備校で求められる「前提」すらクリアできていないケースが多いからです。最近はここに目をつけて基礎学力から叩きなおすスタイルの予備校が増えてきました。ですので、ここではSEGや鉄緑会の分析は特にしません。



<逆転合格ができそうなシステムの例、検証>


四谷学院:55段階個別指導

”今何をすべきか迷わない最短期間で頂上に登る55段階の科学的プログラム”
55段階の記述式テスト。採点・解説をその場で。個別指導。

東進ハイスクール:スモールステップカリキュラム・高速学習

”「一年じゃ到底ムリ」と思われていた難関大レベルに到達できる!!”
全12レベルの講座がラインナップされているため、どんなレベルからでもスタートできる。

■河合塾マナビス:オン・デマンド・カリキュラム

”自分のスタイルを選んで学べる”
「時間」「講座」「ペース」が選べる、マナビス用に特別編集された映像授業


さて、上の3つはいずれも学習の遅れを克服する「時間的制約を超えた」プログラムです。明らかに「王道」を外れた受験生が対象です。それぞれ簡単に印象を述べます。


■まず、四谷学院「55段階個別指導」。”なんで、私が東大に!?”というCMでも認知度が高まっている四谷学院ですが、肝心の合格実績ではほとんど良い評判は聞きません。HPでも体験記ばかりで数字が出ていません。
で、この55段階個別指導ですが、達成度を目標立てて計る意味で非常に良いと思います。また、「55ナビシステム」でデータ管理も行われています。しかし、学習システム自体は単に「55段階に分けた」ということ以上のものではなく、画期的とは言えません。また、四谷学院OB複数、及び元職員からのヒアリング調査でも「東大に一番近い予備校」とは程遠いという印象です。

■次に東進ハイスクール、及び東進衛星予備校「スモールステップカリキュラム・高速学習」。類似した形態として代ゼミサテライン予備校があります。代ゼミサテライン予備校とは代ゼミがフランチャイズの塾・予備校に映像を配信する形態をとっていますが、東進では東進衛星予備校がこれにあたります。
大きな違いは、代ゼミ本体では教室授業であるのに対し、東進では東進ハイスクール(本体)でも映像授業であるという点です。代ゼミサテラインがあくまで教室授業の「代替」であるのに対し、東進ハイスクールでは映像授業であることを逆に積極的に活用しているという点で大きく異なっています。また、自宅でPCを使い授業を受けることもできます。
システムはまさに「逆転合格」向けと言え、東京大学合格者も455名とまずまずですが、この数字には東大特進が含まれているという点と、講座を多くとればそれだけ費用もかさむ点がネックです。

■最後に河合塾マナビス「オン・デマンドカリキュラム、パーソナル・サポートシステム」。”河合塾マナビス”という名前には馴染みのない方の方が多いのではないでしょうか。
それもそのはず、まだできたばかりです。茨城県の水戸市・土浦市に開校し、2006年12月7日に神奈川県川崎市に武蔵小杉校が開校しました。まだ3校しかないのですが、驚くほど河合塾が力を入れているのがわかります。代ゼミのように映像授業を「代替」として扱うのではなく、東進ハイスクールのように「ツール」として積極的に活用しようという意図が見てとれます。もちろん実績は今のところゼロですが、河合塾がどのように展開するのかは注目する必要がありそうです。

          ※河合塾マナビスVS東進ハイスクールは別項で特集します!!

以上の3予備校を比較すると明確になるのが、「時間的制約」をどうするかが重要であるという点です。つまり
「逆転合格」とは、トップレベル受験者層が小学校から積み重ねてきた努力の成果と同等のものを、1年かそこらで手に入れようというムシのいい話なわけです。

しかし、それはまた可能な話であることも真実です。
ですが、相応のリスクを取る必要はありそうです。現在、東大模試などでコンスタントにB判定を出している受験生であれば、「王道」を極めれば良いと思います。しかし、例えば河合マークで偏差値が60にも届かないだとか、進研ベネッセで偏差値65にも満たない受験生は明らかに王道から外れています(あくまで主要科目の話です)。

ですから、「東大に一番近い予備校」とは各受験生の置かれている立場で全くことなることは言うまでもありません。しかし、これが一番難しいのです。例えば御三家の一つ私立武蔵高校の生徒でも、平均以下の生徒は全て「王道」から外れています。しかし、このことを自覚している生徒が果たしてどれほどいるのでしょうか。有名進学校に通っていると、自分の成績が厳しいことは自覚していても、「ハイレベルな授業に揉まれれば、自然と力は付く」などと、つい鉄緑会あたりを見学に行ってしまうことが多いのではないでしょうか。それなら予備校などに行かず、自分で問題集を解き倒すなどした方が、よほど有意義な時間の使い方です。

ちなみに「リスクを取る」とは、この場合「王道」以外の選択肢をしなくてはいけないということです。例えば、センターレベルの数学すら出来ない受験生はまずそこから始めなくてはいけません。友人が駿台のスーパーαに通い始めているのを横目に、家でチャート式をシコシコやらなくてはいけないかもしれません。ライバルは鉄緑会なのに自分は名も知れない個人塾かもしれません。しかし、逆転合格とはそういうものです。ですから、自分なりの「王道」と確信できる方法を模索する時間も惜しんではいけません。


     
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