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開成高校→他大医学部生から見た東京大学受験とは!?


 平成18年度入試について、各種メディアでは以下の2点について話題となっています。

@地方進学校の東京大学合格者が目立って増加(ドラゴン桜の影響とも・・)

A開成高校・灘高校などトップクラス進学校の医学部シフト

@については、マンガ「ドラコン桜」の影響とも言われています。それはさておき、地方の進学校が意欲的に  予備校の受験ノウハウを採り入れていることは注目すべきでしょう。

                       
Aこちらが本題ですが、2006年入試で開成高校の国公立医学部合格者は2005年に比べ14名増の56名
  となっています。逆に東京大学合格者は140名と、昨年に比べ大幅に減少しています。(2005年は170名)


これはもちろん開成高校生の学力が落ちたのではなく、大幅な東京大学→医学部シフトが起こっていることは

明白です。これの動きは開成高校のみにとどまらず、全国的なものとも言えそうです。文部科学省「学校基本調査報告書」によると2005年度入試での医学部志願者は約106,000人と少子化にもかかわらず増加の一途を辿っています。 


手に職を付けたい、医者という職業にステータスを感じる、将来の就業への不安・・・。様々な分析がなされていま
すが、確かに医者というと高校生にとってわかりやすさは抜群です。高収入と言っても、外資の金融でディーラーをやってがっつり稼ぐだの、総合商社やコンサルなどは確かに高校生には仕事内容が想像し難い部分があるかもしれません。もっとも開業医でなければ待遇は必ずしも良いとは言えないということは高校生でも知っていると思うのですが実際はどうなんでしょう。シュバイツァーのように生命への畏敬に根ざした純粋な動機を持つ高校生が増えたのでしょうか。人助けをしたい利他的な人間が増えたのでしょうか。

                        
ここでは特に深い分析を試みることはありません。ただ、開成高校などの上位学力層、わかりやすく言えばエリート
層がどのように考えているかは気になるところです。


たまたま身近に開成高校を卒業し、医学部に進学した人物がいましたので、「何で東大じゃなくて医学部なの?」と
か、「周りは?」という率直な疑問をぶつけていきます。かしこまったアンケート・調査などではなかなか開成高校の生徒の本音を知ることができないと思います。お楽しみにして下さい。


個人特定を避けるため、卒年については控えさせていただきます。ほんの最近、とだけ記しておきます。過去の模試なども残っていれば参考データとして掲載していきたいと思います。

 

                                                                                                                                   
さて、最近開成高校を卒業したA君(東京医科大学在籍)

質問をぶつけたところ、実に優等生的な答えが返ってきました。
彼のキャラクターからするとどこまでが本当かはわかりません。
しかし、実は以外としっかりとしているのかもしれません。
いずれにしても、面接ではこのようなことを答えていたのでしょう。少なくとも一貫性はあるので、面接で原点はされていないと思います。


Q.医学部を目指そうと思ったにはいつ?

小学6年生の時


Q.それはどうして?

テレビでHIVやガンなどの、現在不治の病と言われている病気にかかっている人の番組を見て、その研究をしたいと思ったから。

Q.合格する確信はあった?

なかった

Q.どうして?

模試を受けても全く良い結果が出なかった。受験勉強を始めるのが遅かったので、浪人することを覚悟していたから。

Q.親は医学部を目指すことに対し、何と言っていたか?(成績面)

こんなひどい成績では合格できないだろうと言っていた。でも医学部にどうしても行きたいのなら、何年でもがんばれば良いとも言ってくれた。

Q.費用の面では何といっていたか?

国立でないと厳しい、と言われていた。私立でも一部の学校以外は行かせられないと言われていた。

Q.志望校を選定した基準は何か?

6年間でかかる学費。偏差値。

Q.東京大学(理T・理U)と比べ、医学部(東京大学以外)は魅力的か?

医学は、生命という最も大切で重要なものを扱うので、その点ではかなり他の学部よりも学習が重みを持っていると思う。
大学生、学生生活ということでは、周知のようにとても忙しくてあまり魅力的だとは思わない。


Q.その比較に対し、周囲(学校の友人など)はどのような意見か?

友人の中には、大学生活をもっと楽しみたいと思い、医学部に来たことを後悔している人もいる。

Q.医学部にステイタスを感じるか?

感じる。

Q.なぜ?

医学部だと言うと、一種の尊敬のようなものを得られる。同じ大学生なのに、一般の学部の人に一目置かれる

Q.開業医以外は、医者の待遇は必ずしも良くないと言われる。どう思うか?

確かにそうだと思う。サラリーマンに比べれば給料は良いが、その分勤務時間は長く、勤務中は一定以上緊張もするし、割りに合わないと感じている人が多いらしい。

Q.医学部を目指す受験生にアドバイスを。

医学部という所は、他の大学生がいるところとは全く異なる場所です。皆さんが想像しているようなキャンパスライフはなかなか難しいです。
しかし、唯一生命に携われる学部だと思います。高い志を持って学習に励んで下さい。


と、Q&A形式で行ってみました。そのせいか優等生的にまとまってしまいましたが、やや気になるのがステイタス、特別な感じというところは全く否定しない点。

実はこれが最大のモチベーションではないのかともう少し突っ込んでみた。

開成では、東大より医学部の方が重宝がられる気がする。「え、医学部なの!?」って反応だもん。

でもやっぱ東大って響きに惹かれない?

でも開成だと東大ってありふれてるし。あはは。

とのことでした・・・・。

もっとも彼の意見が開成→他大医学部生の代表的意見なわけはありませんが、開成に限らず医学部人気は加速し続けるでしょう。




     
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